目標設定のその前に・・・ビジョンの魔力

2024年に入り早くも1ヶ月が経過し2月に入りました。年初にキャリアや仕事、その他個人としての目標設定を立てた方も多くいるのではないかと思います。

今日は様々な目標設定を行う前に大切な『ビジョンの魔力』について書きたいと思います。ビジョンとは何か、ビジョンを持つことの重要性について、改めて整理していきます。

まず、ビジョンとは何でしょうか?働かれている方にとっては会社の中でこの言葉を見聞きすることもあると思います。ビジョン・ミッション・バリューという言葉で会社の目指す姿や存在価値、大切にする考え方をまとめている会社も多くあります。様々な見方がありますが、ビジョンはその会社がやりたいことを示す最も上位の(抽象的な)概念として用いることが多い印象です。

そのビジョンという言葉について理解を深めてみたいと思います。
ミッションという言葉を辞書で引くと下記のような説明が出てきます。

ビジョン(英vision)

1 視覚。視力。また、実際に目にうつった映像。

2 幻影。まぼろし。また、想像して心の中に描いた情景。

3 将来に対する見通し。未来像。理想像。展望。

日本国語大辞典

純粋に目に映った映像のことを意味することに加えて、想像して心の中に描いた情景や将来に対して飲み通しや展望を意味する言葉の様です。

これは企業という枠組みだけでなく、個人においても同様に用いることができる言葉であり、個人にとっては自分がなりたい理想の姿や状態のことと言えます。例えばダイエットによりかっこいいビジネスパーソンになりたい、一目置かれたい、おしゃれな洋服をカッコよく・可愛く着こなしたい、といった姿をイメージするとわかりやすいかもしれません。

何か目標設定をするときにこのビジョンを予め持っておくことが重要と言われています。

では、なぜビジョンを描くことが必要なのでしょうか?

私の考える理由は2つです。一つはビジョンを描くことで自分が進む方向性を深く理解することにつながり、やりがいを感じられるということです。高いやりがいを持った状態があることでモチベーションを維持することが容易になります。

もう一つはビジョンを持つことでそこから逆算して目的のある手段を効率的に選択できるということです。迷いが生じた際に行動の判断軸を持つことにつながります。

つまり、自分がこれから先、どのような方向に向かって進むのかをはっきり認識することで具体的な目標を迷わずに設定することができ、自分の中で十分に納得する形で目標の意味づけが行えるということです。また、何のためにその目標を達成するべきなのかを腹落ちさせることで守備一貫した行動とモチベーションの維持が容易になります。

ここまでビジョンとは何か、そしてその重要性について触れてきましたが、実際にビジョンはどのように作成するのでしょうか?

ビジョンの作成には様々な方法がありますが、個人のビジョンを作成するにあたっては、下記のような方法がシンプルで取り組みやすいです。

Step1 過去と現在の自分についてセルフアセスメントしてみる
過去は可能であれば自分の幼少期まで遡り、どういう性格であったか、何が好きで何が嫌いか、何を大事にして人生の選択をしてきたかなどを振り返りましょう。人生年表など作り、人生のターニングポイント(例えば入学、就職、転職、結婚など)で何を考えていたかを紙に書き出してみるのが有効です。
そして現在の自分に目を向けてみましょう。充実感、達成感、満足感、幸福感、健康など様々な視点で今の自分を見つめてみることで、自分の状態を正しく把握しましょう。
このセルフアセスメントはとても億劫な作業であり、また時間もかかるかもしれません。アセスメントをサポートするツールは世の中に多く出ていますが、このステップを進めるためにコーチの力を借りてみるのも選択肢の一つです(私もこのようなサービスを提供させていただいています)。

Step2 生活/仕事など自分を取り巻く環境について整理してみる
Step1でセルフアセスメントした後は、自分以外の要素についても整理してみましょう。例えば現在の家族や住んでいる町、生活環境、友人関係、仕事の忙しさなど自分以外の要素についても整理しておくことでこれから先実現したい理想の姿に近付くために何がサポート要素になるか、あるいは変えていくべき環境なのかを冷静にみることができます。

Step3 ○ヶ月後の理想の自分の姿をイメージする
いよいよ理想の姿についてイメージする段階です。まず○ヶ月の部分に入る具体的な期間は自分自身で決めてみましょう。これは設定するビジョンの大きさや壮大さによって定まってきます。例えば理想の体を手に入れたいと考えた場合、6ヶ月後の姿をイメージしてみる、と言う感じで考えに縛りなく自由に設定してみましょう。
また、イメージという言葉を使ったのは、ビジョンの定義に戻り、大事な考えは自分の行動を変えるために強烈な映像を自分自身で想像することが大事だからです。イメージの持つ情報量は言葉を遥かに上回ります。言葉の定義にとらわれることなく、理想とする将来の自分の姿を思いっきり際限なく想像してみることをお勧めします。
この段階も外部のコーチがいるとブレインストーミングするのに役立つかもしれません。

Step4 ビジョンボードにまとめて可視化する
最後の段階です。Step3で思いっきり想像した理想の姿を可視化しましょう。前述の通りイメージした映像は言葉に収まらない可能性が高いため、写真や絵など自分の想像した映像に近い素材を使い、目の前に映像の集合体を作り上げていきます。もちろん言葉と写真と絵とを組み合わせる形でも大丈夫です。このイメージする理想の姿を可視化したものをビジョンボードと呼ぶことがあります。自分オリジナルのビジョンボードを作成してみましょう。

ビジョンボードの具体的な作り方や作成したビジョンを常に意識するためのヒントなどは別の機会に紹介したいと思います。

本日はビジョンについて考えてみました。毎年、年初には目標設定を行うという方も多くいらっしゃると思いますが、2月3月にはその目標が忘れ去られたり、途中で何のためにやっているのか?という疑問を持ち行動を変えることをやめてしまった、挫折してしまったという経験をお持ちの方もいると思います。

行動は習慣に支えられ、習慣は目標に支えられ、目標はビジョンに支えられています。

ビジョンから逆算して目標、習慣、行動を変えることで確実に自分を変化させることができます。

今回のビジョンの話が皆様の人生にとって少しでも良いヒントになれば嬉しく思います。
私は自分を変えようとする全ての皆様を応援します。

目標設定をサポートする個別セッションも実施していますので、興味がある方はこちらのお問い合わせページよりご連絡ください。

2024年は【キャリア】【心】【体】【リーダー】【チーム】に分けテーマを33つの記事を皆様に紹介していきます。ご興味がある方は33つのListをこちらの記事で確認することができます。また興味のあるテーマや見てみたいテーマなどのリクエストをコメントいただけると嬉しいです。

ちょっとよい人生をみなさんが送れますように。

[End.]

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